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「親と会えるのは、あと何日」の根拠——統計データを正しく読む
このサイトのシミュレーターが使っている数字は、すべて公開されている調査・統計にもとづいています。どこから来た数字なのか、どう計算しているのか、そしてどこまで信じてよいのかを、まとめて説明します。
別居の子が親と会うのは「年間平均6日」
関西大学社会学部の保田時男教授(家族社会学)は、大阪商業大学JGSS研究センターの 「日本版総合的社会調査(JGSS)」のデータをもとに、別居している子どもが親と 顔を合わせる頻度を分析しています。そこから導かれるのが「別居の子が親と会うのは 年間およそ6日、1日あたり顔を合わせている時間はおよそ4時間」という水準です。 かけ合わせると年間およそ24時間——つまり、丸1日分です。
「お正月とお盆に2〜3日ずつ帰省する」という暮らしを思い浮かべると、 この数字が特別に少ないわけではなく、ごく普通の生活の結果だとわかります。 総務省統計局の「社会生活基本調査」でも、家族と過ごす時間は同居か別居かで 大きく変わることが示されています。
余命の目安は厚生労働省の「簡易生命表」から
「あと何年会えるか」の土台になるのは、厚生労働省が毎年公表している簡易生命表です。 令和6(2024)年簡易生命表によると、日本人の平均寿命は男性81.09年・女性87.13年。 ただし、シミュレーターでは「平均寿命 − 現在の年齢」ではなく、 年齢別の平均余命を使っています。
平均余命とは「その年齢まで生きた人が、平均してあと何年生きるか」という統計値です。 たとえば70歳の女性の平均余命は19.97年。平均寿命87.13年から70を引いた17.13年より 長くなります。すでに70歳まで元気に過ごしてきた事実が、計算に反映されるからです。 当サイトは5歳刻みの公表値を補間して、入力された年齢に対応する余命を推定しています。
シミュレーターの計算式
- 残り総時間 = 平均余命(年) × 年間で会う日数 × 1日で顔を合わせる時間
- 実質残り日数 = 残り総時間 ÷ 24時間
たとえば70歳の母親に年6日・1日4時間会う場合、19.97年 × 6日 × 4時間 = 約479時間。 24で割ると、実質約20日になります。
この数字の限界——「予言」ではなく「目安」
大事なことなので、はっきり書いておきます。この計算は統計上の平均にもとづく目安であり、 あなたの親の寿命や健康状態を予測するものではありません。平均より長く生きる人も たくさんいますし、健康寿命(元気に活動できる期間)という別の観点もあります。
それでもこの数字に意味があるのは、「会おうと思えばいつでも会える」という感覚と、 実際の頻度のあいだにある差を見えるようにしてくれるからです。 そして、この数字は増やせます。会う日数を年6日から12日にすれば残り時間は2倍。 1回の帰省を1日延ばすだけでも、確実に増えていきます。
出典
- 厚生労働省「令和6(2024)年簡易生命表の概況」(2026年公表資料を含む最新版を参照)
- 大阪商業大学JGSS研究センター「日本版総合的社会調査(JGSS)」
- 関西大学社会学部・保田時男教授による家族の接触頻度に関する研究
- 総務省統計局「社会生活基本調査」